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目のかゆみや眼脂、流涙、結膜充血や結膜浮腫などの症状を呈する疾患です。
花粉などの季節性アレルギー性結膜炎と、ハウスダストなどの1年中症状が続く通年性アレルギー性結膜炎があります。
重症なアレルギー性結膜炎として、黒目の周りが腫れたり、瞼の裏側がぼこぼこ石垣状に腫れたり、黒目が傷ついたりする春季カタル、アトピー性角結膜炎、巨大乳頭性結膜炎などもこの疾患に含まれます。
診断は、細隙灯顕微鏡検査で診察することで診断ができます。
補助検査として、涙液のIgE抗体を測定することもあります。

アレルギー性結膜炎になる要因

アレルギー性結膜炎になる要因
アレルギーを起こす物質をアレルゲンといいます。
代表的なアレルゲン

  • ハウスダスト (年中)
  • 動物の毛 (年中)
  • スギ (1~5月)
  • ヒノキ (5~6月)
  • カモガヤやブタクサ (8~9月)

アレルギーとは、花粉など無害のものに生体が過剰に反応して、IgE抗体が作られ、粘膜などに存在する肥満細胞とIgE抗体が結合し、ヒスタミンなどの物質が大量に放出されます。これらの物質は目の近く神経や毛細血管などを刺激して強いかゆみや充血などの炎症を引き起こします。

アレルギー性結膜炎の治療

アレルギー性結膜炎の治療は主に点眼治療です。
抗アレルギー点眼薬のヒスタミンH1受容体拮抗薬やメディエーター遊離抑制薬の点眼を使用します。
これらの点眼で症状が落ち着かない場合にはステロイドの点眼も併用します。
ステロイド点眼は漫然と長く使用していると眼圧が上昇する副作用が生じることがありますので、眼科で眼圧検査を受ける必要があります。
特に小児ではステロイドによる眼圧上昇が起きやすいので厳重な診察が必要になります。
重症なアレルギー性結膜炎である春季カタルに対しては、抗アレルギー点眼剤やステロイド点眼で軽快しない場合は免疫抑制剤の点眼も使用することがあります。
 
アレルギー性結膜炎の中でも、症状が生じる時期があらかじめわかっているスギ花粉症などに対しては、症状の生じる約2週間前から抗アレルギー点眼を開始していると、花粉のピークの時期の症状が軽減できると言われています。

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眼の表面は涙で覆われていますが、何らかの原因で涙の分泌量が減少したり、涙の量は十分だが覆われている涙の質が低下したりして、眼の表面を潤す力が低下した状態をドライアイといいます。

涙は、油層、水層、粘液層という成分で構成されています。それぞれがバランスを保つことで涙は安定して眼の表面を覆っていますが、これらのバランスが崩れると、涙が蒸発しやくなったり、角膜に傷がついたりします。

ドライアイの症状は、目が乾くだけでは無く、目の異物感、痛み、かゆみ、しみる、疲れる、ぼやけて見えにくい、流涙など様々な症状があります。

ドライアイになりやすい要因

加齢:年を重ねるにつれ、涙の分泌量は減少します。
乾燥した環境:エアコンの風が当たるところなどの乾燥した環境ではドライアイは悪化します。
パソコンやスマートフォンを長時間使用する:瞬目が減り、目表面が乾燥しやすくなります。
コンタクトレンズ:涙がコンタクトレンズで分断されて乾燥しやすくなります。
喫煙:タバコの煙は涙の質を低下させます。
TS-1などの抗がん剤や抗コリン剤などの服用:涙の分泌量が低下する。
マイボーム腺機能不全:涙の油分が低下したり、油分の質が低下します。
結膜弛緩症:結膜のしわ・たるみで涙の覆われるバランスが低下し、目の表面の摩擦でドライアイが悪化します。
シェーグレン症候群、リウマチなど全身疾患
点眼薬に含まれる防腐剤:点眼薬の中には涙の質を低下させる成分が含まれているものがあります。またドライアイでは点眼液に含まれる防腐剤で角膜が障害を受けやすいです。

ドライアイの検査

細隙灯顕微鏡の診察で、目の表面をフルオレセイン染色で診察し、涙の質を検査します。
涙の分泌量はシルマー検査で検査します。

ドライアイの治療

環境要因などのドライアイを悪化させる要因をできるだけ減らして、最初は点眼治療を行います。
点眼:
ジクアホスナトリウム点眼(粘液と水分を分泌促進)
レバミピド点眼(粘液産生)、
ヒアルロン酸点眼(水分保持)、人工涙液点眼(水分補充)
低濃度ステロイド点眼(摩擦などの炎症を抑える)
マイボーム腺機能不全を合併している場合は、点眼治療などに温罨法と眼瞼清拭を併用して行います。

点眼治療でも軽快しない場合には、
涙点プラグ、涙道コラーゲン注入、涙点閉鎖手術などの手術治療もあります。
涙点プラグは、涙の排出路である涙点に小さいプラグを挿入し、涙を貯める治療です。
コラーゲン注入も涙の排出路の涙道にコラーゲンを注入し、涙の排出を抑えます。
涙点プラグが脱落してしまう場合には、涙点を手術で閉鎖させることもあります。

ドライアイの中には、糸状角膜症、リッドワイパーなどの疾患もドライアイに関連する眼の疾患です。
糸状物が角膜に発生した場合には、角膜上皮が不正になり目の痛みが続いてしまいますので、外来で糸状物を除去します。
リッドワイパーは眼の表明の摩擦が更新していると言われています。
ドライアイの点眼で治療します。