涙道閉塞、涙嚢炎、涙小管炎
保険一般診療
涙の排出路(涙道)のどこかが詰まったり、狭くなっていると、細菌などが感染し、眼脂が長く続いたり、まぶたの痛みや赤みなどの症状が生じます。

症状
涙は主にまゆ毛の外下方にある涙腺で水分が作られ、眼の表面を潤し、まぶたの内側にある涙点という穴から涙小管、涙嚢、鼻涙管を通って鼻の奥に排出されます。
この涙の排出路(涙道)のどこかが詰まったり、狭くなっていると、涙が排出されずに流涙症状が起き、細菌などが感染すると涙嚢炎や涙小管炎となり眼脂が長く続いたり、まぶたの痛みや赤みなどの症状が生じます。
検査:通常の眼科的検査で涙の量を調べたり、涙点から生理食塩水を流して、涙の排出路のどこにつまりがあるかを調べます。
治療
閉塞を改善させるには手術治療になります。鼻涙管にチューブを挿入する手術や、涙嚢と鼻腔にバイパス路を作成する手術などがあります。手術が必要な場合には手術ができる施設に紹介します。
細菌感染などがある場合には、排膿や抗生剤による内服や点眼治療を行います。
先天性鼻涙管閉塞症について
生まれた時に鼻涙管が閉塞している状態です。
症状はやはり涙目になっている、眼脂が続くなどです。
ほとんどの症例は2歳までに自然治癒すると言われていますので、急性涙嚢炎などがなければ、涙嚢マッサージを1日3回ほど行って頂き、そのまま経過観察を行います。
ブジ―という針金のようなものを涙道に突っ込んで閉塞を解除する盲目的な処置は、生後6か月~1歳までの片眼性の症例で行う場合がありますが、軽度の眼脂だけであればまぶたを清潔なガーゼなどで拭き取って清潔を心がけるようにして経過観察を行うことがほとんどです。2歳までに治癒しない場合には、病院で全身麻酔の手術治療を検討して頂きます。
